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1人の少女がリスのように机の下で丸く縮こまり、ガタガタと身を震わせている。 彼女の名は森久保乃々。この聖杯戦争に招かれる前の世界では アイドル事務所に所属しているアイドルの1人であった。 「どうして、私がこんな目に……」 学校に通うだけの平坦な生活。 しかし、そこにはプロデューサーに懇願され、アイドルとして活動する せわしなくも、華やかな生活は存在しなかった。 それを思い出した瞬間、頭の中に流れ込んできた聖杯戦争のルール。 何の力も無いただの少女である彼女にはいつ来るやも知れぬ 死の恐怖に怯えることくらいしかできなかった。 自分の机の下に籠ってどのくらい時間が経っただろうか。 ふと時計を確認しようと顔を上に上げると――― 「ご気分はいかがですか、森久保殿?」 ずるりと落ちてきた顔と目が合う。 「ひぃぃぃぃぃいいい!!!」 乃々はビクリと体を縮み込ませる。 白く長い髪に、覆面に覆われた顔から唯一覗かせる鋭い金色の眼。 森久保のいる机の下をまるで命を刈りに来た 死神のような風貌の男が上から覗き込んでいたのだった。 彼こそ森久保乃々の呼び出したサーヴァント、アサシンであった。 「何をそんなに怯えているのです?先ほども申したでしょう。 このアサシン、南光坊天海にお任せあれ、と」 「むーりぃ……」 乃々はアサシンの視線から目を反らす。 彼女は元来、人と目を合わせて会話ができない引っ込み思案な性格ではあるが、それだけではない。 アサシンの瞳をじっと見つめていたら意識を吸い込まれてしまいそうな、危険な気配を感じ取っていた。 「主殿のお気持ちはよ~く分かりますとも。突然知らぬ地に飛ばされた上、殺し合いをしろと。 そんなことを言われて、困惑するのも無理はない。嗚呼、本当に可哀そうな森久保殿……」 アサシンは天を仰ぎ哀れむ素振りをする。 しかし、そんな姿を見ても乃々の心は少しも晴れることはなかった。 「私、こう見えて僧侶なのですよ?」 「そ、そうなんですかぁ……?」 乃々は恐る恐るアサシンの姿に目を向ける。 紫の袈裟を着て、坊主頭という彼女が知っていた「僧侶」と、 自身のことを『僧侶』と呼んだこのサーヴァントとはかなりかけ離れていた。 何よりもアサシンの両手に持っている鎌のような武器。 人の死を悼むよりも、むしろ人に死を届けるためにあるように見えた。 「そうです。迷える民草に救いの手を差し伸べるのは僧侶の務め。 貴方をこの聖杯戦争から救って差し上げます」 「どうやって……?」 「この地にて召喚されたサーヴァントは私だけではありません。 我々と手を結んでくれる者達を探してまいります。しばし、お待ちを……」 そう言ってアサシンが教室から出ていこうとするのを乃々は 慌てて自分のサーヴァントを引き留めようとする。 「ア、アサシンさん!どこへ……」 「心配はいりませんとも。もし森久保殿の身に危機が迫ったのなら、その令呪で私を呼んでください」 アサシンは、乃々の手の甲に指を差す。 そこには宝石の形を模した令呪が赤く光りを放っていた。 「それでは行って参ります」 アサシンはゆっくり学校の廊下へと歩いて行く。 乃々は、何も言えずただ見送るだけしかできなかった。 「あ、そうそう。大変申し訳ございません、森久保殿。先ほど言い忘れていたことがありました」 乃々のいる机を見やりながらアサシンはわざと 己のマスターに聞こえないように小さく呟く。 「実は私には生前では果たされなかった未練、この聖杯戦争で叶えたい"願い"があるのですよ……」 アサシンが果たせなかった未練。 それはかつての主を二度裏切り、自らの手で殺めることであった。 その野望を達成するため、生前のアサシンは儀式を用い、かつての主を現世に呼び戻した。 しかし、アサシンの前に現れたのは「かつての主の姿をした別の何か」だったのだ。 自分の名を呼ばれぬ絶望の中、「魔王」の炎に焼かれ消え去る。それがアサシンの最期だった。 だが、今回使うのは万能の願望機とされる『聖杯』。 アサシンがかつて謀叛にて殺めた「あの日の魔王」を再び現し世に呼び戻すことができる。 アサシンはそのためにこの聖杯戦争の召喚に応じたのだ。 「さて参りましょうか。まだ戦は狼煙を上げたばかり。 愉しみはもう少し先に取っておきましょう クククククッ……待っていてくださいね……!」 アサシンは愉悦の表情の浮かべながら姿を霊体に変え、 夕闇の光が差す廊下へと消えていったのだった。 【クラス】 アサシン 【真名】 天海@戦国BASARAシリーズ 【パラメーター】 筋力:C 耐久:D 敏捷:A 魔力:B 幸運:C 宝具:C 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【固有スキル】 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 話術:B 言論によって人を動かせる才。 国政から詐略・口論まで幅広く有利な補正が与えられる。 自身の真意を悟らせず、信頼を勝ち取ることが可能。 反骨の相:A 自らの欲望のためにかつて仕えていた最初の主を裏切り、 殺害した謀反人としての性質。同ランクの「カリスマ」を無効化する。 畏怖:C アサシンの持つ鋭い視線は、見た者に恐怖を与える。 サーヴァントには効果は薄いが、並みの人間が見た場合は、 "恐慌"のバッドステータスを付与、あるいは意識を失ってしまう。 【宝具】 『恍惚的 吸収(こうこつてききゅうしゅう)』 ランク:C 分類:対人宝具 レンジ:2~5 最大補足:1 錫杖鎌を相手に突き刺し、魔力と生命力を直接吸収する宝具。 吸収中のアサシンは身動きが出来ず、周囲に対し無防備になる欠点を持つものの、 魂喰いをせずとも、直接サーヴァントやマスターから魔力を吸収でき、大量に吸収することにより、 マスターからの魔力供給がなくても長期間の戦闘と単独の行動が可能。 生命力も吸収する為、戦闘時の負傷を回復することも出来る。 また、この宝具を使用する度にアサシンの"快楽"が上昇し、後述の宝具の効果を向上することも可能である。 『呪詛的 千刺(じゅそてきせんきょく)』 ランク:C 分類:対軍宝具 レンジ:5~18 最大補足:10 アサシンの周囲に刺状の衝撃波を発生させる宝具。 この衝撃波は威力が低い反面、発射スピードが早い特性を持っている。 また、ヒットした相手の動きを短時間ではあるが壁や地面に縫い付け、拘束できる効果がある。 宝具『恍惚的 吸収』により"快楽"が上昇している場合、 範囲と拘束時間が向上する効果を持つ。 『守護的 鎧骨(しゅごてきがいこつ)』 ランク:C 分類:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1 アサシンの周囲を3つの不気味な髑髏を模した魔力の障壁を生み出す宝具。 この髑髏はアサシンの受けるダメージを1度だけ防御する壁となってくれる。 またこの宝具を解放する瞬間、あるいはアサシン自ら髑髏を砕くことにより、 敵に"恐怖"のバッドステータスを付与することができる。 この効果は対魔力で抵抗可能。 『腐食香炉(ふしょくこうろ)』 ランク:B 分類:対軍宝具 レンジ:1~30 最大補足:50 黄緑色の禍々しい煙が噴出する髑髏の形をした香炉を作成する宝具。 この煙の範囲内にいる者の鎧、あるいはそれに類する防具が腐り始め、耐久力が最低のE-ランクになる。 その防具が宝具だった場合は、効果が無効化される。 ただし、この効果はアサシン自身やアサシンのマスターにも例外なく適用される上、 香炉が破壊されると腐っていた防具は元に戻ってしまう。 【Weapon】 《錫杖鎌》 僧侶であるアサシンが使用する二対の錫杖。先端には大鎌と鋭い刺の装飾が施されている。 この武器で相手に傷をつけることにより、闇の属性のダメージを与えることが出来、 生命力と魔力を吸収することができる。 【人物背景】 「戦国BASARA3」及び「戦国BASARA3宴」の登場人物。小早川秀秋の傍にいる正体不明の高僧。 優柔不断な秀秋に対し、甘い言葉を囁き知恵を授けて決断を促そうとする。 小早川軍の兵士達には『慈悲深き天海様』と呼ばれ慕われており、 優しく心の広い性格と、慈しみのある言葉に救われた者も多く、頼りない秀秋に代わり、 実質的に小早川軍を指揮している。 その正体は織田信長のかつての配下であった、明智光秀。 本能寺で敬愛する信長を殺害し、普通の人間として生きることを決意するも、 豊臣軍との戦闘の最中に"首級"を失い、不安と絶望に苛まれる。 自暴自棄になったところに松永久秀に出会い、「殺戮を好む狂人であろうと人間は人間である」と、 本質を突かれた光秀は『名前』を奪われ、放浪の末に小早川軍に流れ着く。 しかし、再び信長と殺しあう願望は捨てきれず、信長の妹であるお市を利用し、信長を復活させることには 成功したものの、真の魔王と化した信長は最早光秀のことなど覚えておらず、彼によって殺されてしまったのであった。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯の力でもう一度あの御方と…… 【方針】 聖杯狙い。まずは協力者を探す。 【マスター】 森久保乃々@アイドルマスターシンデレラガールズ 【マスターとしての願い】 臆病な心を直したいという願望はあったが、 今は早く元の場所に帰りたい 【令呪の形・位置】 左手の甲に刻まれている。宝石に似た形(クール属性のエンブレム) 【weapon】 なし 【能力・技能】 特別な能力はなし。 強いて言うのならばアイドルとしての歌やダンスの技能を習得している。 【人物背景】 アイドルマスターシンデレラガールズに登場するキャラの1人。属性はクール。年齢は14歳。 臆病な性格で、セリフに「~ですけど」が多くつくのが特徴。 初登場時には「アイドルを辞めたい」と言っていたほど自分に自身がなかったが、 プロデューサーにプロデュースされる中、徐々にアイドルとして成長してく。 しかし、元来の後ろ向きな性格は今でも変わらず。 イラストではいつも目が泳いでおり、目を合わせるのは苦手。 アイドル事務所内ではプロデューサーに発見されたくないためか、机の下にいることが多い。 同じ机の下仲間である星輝子と仲がよくユニットを組んだほど。 【方針】 死にたくない。聖杯戦争には極力関わらない。
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象牙の谷(ゾウゲのタニ)
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┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:アサシン┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:雑賀孫市 【レベル】:70 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:40 【敏】:60 【魔】:20 【運】:20 【宝】:60┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:暗暗暗 【貯蔵魔力】210/210 【魔力供給の不足】:なし┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ , ''"  ̄ ̄ " '' 、 / `ヽ. / ,, ''" ̄_ ̄`丶. ヽ r--、 / /´,, ´ ̄ ` 丶 丶 ', l | / / | l ` ヽ l .、. | | l l l | | | ヽ l l l \ | l f }| l l /|ヽ、|、 |\ ヽ l l l .ヽ ヽ 「 |TT | | l l /__ \ l/ヽ l l l .', ',丐不L j_」 ( ) フl l/ { L j` ヾ 丁 丁l l、 l .} } ヽコ /__.大 リ l l ,  ̄ .l l } l ./ ./ } }  ̄ヾヽ`ヽ l l lノ l / / ,,ノに7 } } l ;ヽ、. ヾ__フ .ノ l | ', ./ / T_/ ___ノ ノ_ l l ≧ ..__ . ≦´ l /| | ヽ  ̄ | ]___.]_/¨| ', ', { `ヽ、_.. ノ l / /_ | | z-、 ヽ T T j | |/ | | ヽヽ、 / ヽ / /´ `/ } \ (| につ( _)`| | {;;;;;;;;;ヽ{;}-- ''";// / ノ ヽ | |ナノ | | | | T;;;;7マ;;;t-..__ } ( ̄__ ) ヽ ヽ (_`つ ノ | | /ヽ /∨ /(___ );} ヽ ヽ (_`つ| .| |ヽ /' //ヽl , } (___ )ノ iヽ`ヽ (_`つ| . ̄| \ {{ .// ヽ\ ./{ (___ ) l ヽ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○気配遮断:A (種別:一般 タイミング:常時) サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。 自陣への情報収集判定に「-20%」する。 さらに、常に勝率に「+20%」の補正を得る。 ○千里眼:C (種別:一般 タイミング:常時) 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力を向上させる。 さらに高いランクでは、透視・未来視さえ可能となる。 全陣営の位置関係を常に把握し、情報収集判定に「+20%」する。 また、他陣営同士の接触が発生した場合、その遭遇をメタ視点で見ることができる。 ○直感:C (種別:一般 タイミング:常時) 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。 敵の攻撃を初見でもある程度は予見することができる。 このキャラクターは常に「+10%」の勝率補正を持つ。 さらに、初見の相手のみに効果を発揮するスキルは、このスキルのランク以下の場合、無効化される。 また、メタ視点で致命的なミスをしそうな場合、【予感】を感じ取ることができる。 ○心眼(真):A (種別:一般 タイミング:常時) 以下のどちらかの効果を適用可能。 ・自陣側に「10%」の最低勝率が保証される。 ・戦闘結果に敗北した場合、勝利判定を1度だけ振り直すことができる。 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” ○仕切り直し:B (種別:一般 タイミング:常時) 戦闘から離脱する能力。 戦闘敗北時、1シナリオに1度だけ、令呪を使用せずに逃亡可能。 このスキルは自陣営と共闘者全てを対象にできる。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○八丁念仏団子刺し ランク:なし 種別:対人魔剣 タイミング:戦闘開始直後(最速) 消費魔力:30 斬られた相手が念仏を唱えながら八丁(約900m)進んだところで真っ二つになって絶命したという刀。 その逸話から、与えたダメージを現在から未来へと送り込むという特異な魔法剣となった。 戦闘時、敵陣が一番最初に発動した「魔力消費」を行うスキル、および宝具の発動をキャンセルする。 (即ち、最初から発動しなかった形になるため、キャンセルされたスキルや宝具による魔力消費は発生しない。) ○雑賀の八咫烏、戦場に在りて ランク:A 種別:対人宝具 タイミング:ターン行動/クリンナップ 消費魔力:80/60 戦国時代という乱世を駆け抜けた傭兵・雑賀孫市の逸話の具現。 強大な敵が相手でも怯まぬ気概と逆転のチャンスがあれば確実に撃ち抜く強かさを表した宝具。 この宝具は複数の効果を持つ。 ターン行動時、1陣営を指定することで発動可能。 対象となる陣営に所属する任意のキャラクターを対象として1名指定し、 成功率が[70-(対象となったキャラクターの運)]%の判定を行う。 相手側に直感・啓示などの、敵の動きを察知(啓示)するスキルがある場合には [50-(対象となったキャラクターの運)]%で判定する。 判定に成功した場合、対象を「死亡」させる。 ただし令呪一角を使用することにより回避可能。 クリンナップ時に魔力を消費することで発動可能。 敵陣側のステータスの一つを指定して、その合計値を「0」にする。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛家事力料理:12掃除:73洗濯:61
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スキル名 効果 実用Lv 優先度 備考 アイテムマスタリー 戦闘時、HP・TP回復アイテムの効果アップ。 10 ★★★★★ どう運用するにせよTH最大の売りは回復 リサイクル 戦闘時、消費アイテムを使用しても無くならないことがある。 1~ ★★★★★ 高額アイテムや非売品を多用するTHには必須但し上昇効率は微妙なため、1レベル習得してからは他と相談で トレジャーハント 敵のアイテムドロップ率アップ。 1~ ★★★★ モンスタードロップの回復アイテムの収集に有用 ラッキーマイン 敵の落とす金が増える。 5 ★★★★ ジュエラーズ相手は言うに及ばず、通常雑魚相手でもチリも積もればバカに出来ない。5を取ったキャラを常駐させれば、お金で困る事は無いと言って良い。 アウェアネス 先制攻撃の発生率アップ。 1~ ★★★★ 高レベルになるとそこそこ先制できる。 ライト フィールドを明るく照らし、隠された扉を見つけ出す。 1~ ★★★★ 1枠でもバッグ圧縮はトレジャーハントと相性が良いBSとパーティを組む事は少ないので、とりあえず取ると良い アイデンティファイ 未鑑定アイテムを識別する。 1~ ★★★★ 金策に極めて有用なスキルバッグ圧縮も期待するならそれなりのレベルが必要 ~スティング 近接武器装備時、敵一人にダメージ+状態異常の効果。 10 ★★★★ 発動率からMAX推奨沈黙はウィークスタッブで代替できるため、スタンか睡眠推奨ダメージは全く期待できない ウィークスタッブ 短剣装備時、クリティカル攻撃をする。 1 ★★★★ 比較的安定した詠唱等阻止手段ダメージは無きに等しいが、雑魚ならマーダーで即死が狙える パースートスタッブ 短剣装備時、対象の持つ強化弱体の数に応じたダメージ。 5 ★★★★ 前衛でククリ装備ならコンボなしでも雑魚にはそこそこ有効 チェインスパイク 弓または銃装備時、敵一人に複数回攻撃+後になる程クリティカル率アップ。 1~ ★★★★ 最高ガンを装備する場合はメイン火力 イベイジョン 自身の物理回避率アップ。 5 ★★★★ 前衛で殴りにいく場合攻撃スキルより重要なくらい後衛でも回復役が死ににくいに越したことはない マーダー クリティカル時、即死させることがある。 5 ★★★ 会心の全撃が全体即死付加攻撃に化ける トラップサーチ ガス+ダメージ系のトラップにかからなくなる。 1 ★★★ 1でも取っておくと便利 口笛 敵とのエンカウント率アップ。 1-5 ★★★ 微妙スキルだが、固定エンカウントポイントが遠い場所で特定の敵を狙う場合使わざるを得ない フリートネスフット 自身の行動速度をアップ。 10 ★★★ 殴りにいくなら有用後衛ダガー装備でサポートに徹する場合速度を持て余す アダプテーション 全属性耐性アップ。 1- ★★★ 後衛サポート特化タイプはSPが余るので早めに上げる余地がある 交渉 店での買い物+鑑定に支払うお金が安くなる。 1~ ★★ 表クリアまではそこそこ便利(鑑定は自分で出来るため大した節約にならない)控えのキャラでも効果がある アイテムスティール 敵一人からアイテムを盗む。 5 ★★ TH専売特許ではある図鑑を埋めるなら覚えておくとそれなりに役立つ ダガーマスタリー 短剣装備時、攻撃力にボーナス。 1- ★★ 最終装備クラスを拾うまで焼け石に水 トリプルアタック 通常攻撃時、ときどき3回攻撃。 1~ ★ ククリでも通常攻撃は雑魚にすら雀の涙即死狙いならウィークスタッブがある エスケープ 戦闘逃走率アップ。 1~ ★ 素のAGIが高いので適正レベルで逃げにくいことは少ない
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/256.html
――赤い、花が咲く。 * * * 方舟の中に再現された架空の町並み。 多種多様な建物が混在する幻の町にとある日本風の屋敷があった。 その縁側で、それなりに広いがどこか閑散とした印象を与える庭園を眺めながら、"彼女"は酒を呷った。 「――――」 縁側の柱に背を預けるその女は、人の目を引く容姿をしていた。 梅花のような鮮やかな赤い髪、大きく着崩した着物……それらも勿論目を引くが、彼女と相対した時最も目を奪われるのはその顔――厳密に言うならば顔の左側に刻まれた大きな傷跡だろう。 元々の容姿が整っているだけに、左目を潰したその大きな傷跡は否が応でも印象に残る。 そして夜風を受け、右側の袖も不自然なほどに大きくはためいた。 徳利とお猪口を片手で扱うその所作を見れば、彼女が隻腕だということは用意に想像できるだろう。 隻腕隻眼の女――その名を梅喧という。 彼女は他に何をするでもなく、酒を飲みながら、ただ夜空を見上げている。 視線の先には月がある。 本物ではない、『方舟』の内部に映しだされた幻の月だ。 だが少なくとも見てくれや降り注ぐ月光の色は、自分の知る月と寸分も違わない。 「――ふむ、月見酒とは此度のマスターは風流なことよ」 座敷の奥から現れたのは青い陣羽織の美丈夫である。 身の丈ほどもある長刀を背負いながら、その動作には澱みがない。 「アサシン、お前も飲むか?」 「うむ、頂こう」 梅喧からお猪口を受けとるアサシン。 澄んだ液体が限界まで注がれたところで、くい、と飲み干す。 「――ああ、旨いな」 熱い液体を嚥下する感覚。 データで再現されたとは思えない、確かな熱がアサシンの喉を焼く。 舌を焼く辛味と全身に広がる熱を楽しむアサシンに対し、梅喧が口を開く。 「……それで、テメェはいいのか?」 「何が――というのは無粋だな。 私の望みは唯一つ、強者と死合うこと。 ……であればマスターの望みはむしろこちらにとっても望むところよ」 そう言ってアサシン――佐々木小次郎は涼やかな笑みを浮かべる。 今回の聖杯戦争では山門による縛りもない。 細かい策を弄するあの女狐もいない。 心ゆくまで戦いに興じれるというものだ。 一方でマスターである梅喧も策を弄するのは苦手だ。 聖杯戦争だの何だのと言ってはいるが、結局のところ結論は同じ。 最後の一組になるまで戦い抜けばいいのだ。 やっと掴んだ"あの男"に辿り着くための道。 この好機を何としても逃す訳にはいかない。 たとえどんな相手が目の前に立ちふさがろうと、だ。 再び空を見上げればそこには変わらず、煌々と輝く月がある。 本物よりも澱みのないかも知れない月光の下で、しばしの間、主従は酒を酌み交わす そして――徳利から最後の酒が消える。 「――行くか」 「心得た」 そして二人は言葉少なに立ち上がり、屋敷を後にした。 赤と青、二人のサムライが街を行く。 彼らがこれから向かうは戦場(いくさば)。 その行先に咲くのは一輪の花。 屍山血河の中に咲く、血よりも赤い真紅の花。 【クラス】 アサシン 【真名】 佐々木小次郎@Fate/stay night 【パラメーター】 筋力 C 耐久 E 敏捷A+ 魔力 E 幸運 A 宝具? 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 気配遮断:D 自身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。 「透化」スキルからの派生であり、厳密に言えばアサシンは気配遮断スキル自体は有していない。 【保有スキル】 心眼(偽):A 直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。 視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。 透過:B+ 明鏡止水の心得。精神干渉を無効化する精神防御。 宗和の心得:B 同じ相手に何度同じ技を使用しても命中精度が下がらない特殊な技法。攻撃を見切られなくなる。 燕返し 対人魔剣。最大補足・1人。 全く同時に3つの斬撃が襲い掛かる回避不可能の必殺剣。 三連続ではなく三つ同時に存在する斬撃であり、魔法の一つである多重次元屈折現象を実現している。 愚直なまでにただ一つのことを繰り返した男がたどり着いた剣技の境地。 【宝具】 なし。 【weapon】 備前長船 刃渡り3尺(90cm)全長5尺(150cm)の長剣。 物干し竿とも呼ばれるアサシンの愛刀。 【人物背景】 冬木市で起こった第五次聖杯戦争にて、キャスターが召喚したアサシン。 本来なら冬木においてアサシンは山の翁と呼ばれるある英霊のみが該当するはずであったが、 サーヴァントがサーヴァントを呼ぶというイレギュラーな召喚を行ったため、召喚された侍。 その技量は高く、(キャスターのサポートがあったとはいえ)剣技のみで各サーヴァントと対決し、互角に戦った。 ……実は佐々木小次郎本人ではなく、佐々木小次郎を演じるにふさわしい技量を持った無銘の剣士。 剣を振るだけで魔法の域に達した魔人。 花鳥風月を愛でる伊達男。 【サーヴァントとしての願い】 心ゆくまで戦う。 【基本戦術、方針、運用法】 クロスレンジであればかなりの技量を持つが、遠距離攻撃や宝具によるブッパ等には弱い。 マスターの戦闘能力が高いのでマスターとサーヴァントを同時襲撃するのも一つの手か。 【マスター】 梅喧@ギルティギアXX 【参加方法】 謎のギア"ゴフェル"と接触した。 【マスターとしての願い】 "あの男"の行方を探す。 【weapon】 日本刀 無骨な日本刀。無銘だがかなり丈夫。 暗器 全身に暗器を仕込んでおり、剣技と組み合わせて発動する。 【能力・技能】 戦闘技能 隻腕隻眼ながら高い戦闘能力を持つ。 が、"軍事レベルの脅威には成り得ない"、"目的は復讐のためコントロールは容易"などの理由から危険度は低めに設定されている。 【人物背景】 男勝りで生粋の格闘家であり、喧嘩っ早く人の話をあまりを聞かない。 自身の故郷を滅ぼし、自身の左目と右腕を奪った"あの男"を追っている。 時系列的には本格参戦より前の模様。 【方針】 優勝狙い。
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アサシンに関するプレイング デュエルオブレジェンドで相手のユニットを破壊する手段は主に4種類あります ①相手のユニットを攻撃力の高い自軍のユニットで戦闘破壊する ②相手の攻撃表示ユニットをアサシンで攻撃して、アサシンの効果で破壊する ③未完のキューブや生命の滅亡などのマジックカードで相手のユニットを破壊する ④相手の攻撃表示ユニットを特攻の剣を装備させた自軍ユニットで攻撃し、特攻の剣の効果で破壊する この4つの中で一番お手軽に相手のユニットを倒せるのが②のアサシンです アサシンはCP100で召喚できて、かつアサシン1枚のみで相手ユニットを破壊する事が可能だからです ここではアサシンに関するプレイングを紹介します アサシンの役割 相手の攻撃力の高いユニットに対し、アサシンで攻撃してユニットを破壊するのが基本的な仕事です アサシンのCPは100です。CP300のカルキと相討ちできればCP面ではこちらが200ほど得する事になります 逆にアサシンにCP100ユニットをぶつけられるとCPは同じでもダメージを受ける分やや損する事になります アサシンで相手の足止めや回避を消費させる こちらのアサシンの攻撃に対して、相手がソーマの烙印や生体転送などを使ったとします そうするとユニットの破壊はできずとも相手にCP50のカードを消費させた事になるので アサシンは「CP100で召喚してCP50使わせた(CP50の働きをした)のだからCP50で召喚したも同然」になります このようにアサシンは相手ユニットに対し攻撃を仕掛ける事で戦闘破壊、もしくは 相手にカードを消費させるというMPアドバンテージを取りやすいカードです アサシンを使用する上での注意点 ①自身のLPに気を付ける ③守備表示ユニットには無力 ②攻撃目標がいないとただの飾り ④場にいるだけで仲間に負担がかかることも まずは① アサシンの特攻によって自身のLPが0にならないよう注意しましょう 強いユニットを倒すほどその攻撃力分の反射ダメージを受ける事になります 次に② 守備表示の相手ユニットを攻撃力0のアサシンで攻撃しても戦闘破壊できません それどころか反射ダメージも受けてしまいます 相手ユニットを攻撃表示にして戦闘破壊するかアサシン以外の解決策を探しましょう そして③ アサシンは相手にユニットがいればこそ本領発揮するユニットです 他のユニットと違い攻撃力0なので相手のLPを1ミリも減らすことができません 役割の無いユニットを場に出しておいても相手に対処札を用意されるだけです アサシン単体を目的もなく場に召喚するのはやめておいたほうが良いでしょう 最後に④ 相手はアサシンと戦闘することを避けたいため、アサシン以外を攻撃対象とします 自分の場にアサシンのみがいると、相手の攻撃目標は自分ではなく自分の味方に流れることになります 味方にユニットがいなければ味方のLPがどんどん減らされます それだけでなく味方がユニットを召喚した時に自分の場にアサシンがいると 相手にとって未完のキューブや生命の滅亡などを発動する絶好の機会となります 役割の無いアサシンを場に残すのは危険が伴います アサシンと相性の良いカード 背水の陣 自分のLPが低いほどターン開始時MPを回復します 総じてLPが減少すると能力が上がる類のカードと相性が良いです 吸血鬼ドラキュラ アサシンで減少するLPをドラキュラが回復して補います ドラキュラとアサシンと供に出すことによりドラキュラが相手LPにダメージを与えて、 ドラキュラが倒せないユニットをアサシンが倒すという役割分担もこなせます 総じてアサシンによるLP減少を回復するカードと相性が良いです 未完のキューブ アサシンと共に使用することで相手ユニットを破壊しやすくなります アサシンで相手ユニットに攻撃を仕掛けることで相手の場のソーマや吸収などを発動させます そのソーマや吸収にチェーンして未完のキューブを発動することでユニット破壊成功率を高めます 未完のキューブ単体で破壊しにいくのではなくアサシンと併用して伏せを使わせる点がミソになります アサシンにはこんな使い方もあります 守備アサシン 自分のLPが風前の灯のような時にアサシンを命の盾として使用する方法です 守備表示で出すことでアサシンが倒されたとしてもこちらのLPが減る事はありません 緊急時以外で守備アサシンをすると相手の攻撃目標が味方に流れるので非常手段として考えて下さい 絶対防御+アサシン アサシンで攻撃する時に絶対防御を発動しておくと攻撃によるダメージを受けません 闘神の結界や熾天使ガブリエルなどLPの減少を抑えるカードも相性が良いです このページに関してのコメントは以下のテキストボックスから 名前 コメント
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ここは荒れ果てたスタジアム。 つい数刻前までは観客の歓声が轟き、活気が溢れていた姿はもうそこにはない。 あるのは災厄が到来を象徴するかのように空を覆う赤黒い雲に、無残にも破壊されたスタジアムの設備の残骸だけ。 そして残骸の一部を宙に浮かせてしまうほどに激しく突風がなびいている。 この格闘大会、キング・オブ・ファイターズ決勝戦の会場だった場所はまさに地獄絵図であった。 観客はとうに逃げたか、または破壊されたスタジアムに生き埋めにされたか。 そこにいたのは、三人の格闘家に一人の女性、 そしてスタジアムを風だけで破壊した牧師風の格好をした男性であった。 「驚きですね。これ程までとは…」 その男、ゲーニッツは膝をつく。 「神楽さん。あなたが見込んだ方々、なかなかのものでした。しかし、あなた方の手でオロチを封じようなどとは考えない事です。手を引く事をおすすめしますよ」 オロチ。地球意思と呼ばれる人類を滅ぼす存在。今は封印されているが、 それが解かれればオロチの圧倒的な力により人類は無に還るだろう。 ゲーニッツは封印の護り手・神楽ちづるを殺害するためにスタジアムを襲撃したのだが、 キング・オブ・ファイターズ優勝チームの格闘家達との死闘の末、敗北したのだ。 「封じてみせるわ…必ず…」 「勝ち気なお方だ…――いい風が来ました。そろそろ頃合いです」 ゲーニッツの言葉とともに強風がさらに激しさを増す。 当のゲーニッツはというと、敗北したにも関わらず冷静且つ落ち着いている。 よく見ると跪いた姿勢で手のひらに風を集めている。 風が強くなったのはこれが原因のようだ。 「逃げる!?」 その様子を見て彼が何かする気だと悟ったのか、優勝チームの格闘家の一人が声を上げる。 が、ゲーニッツは天を仰ぎながらそれを否定する。 「いえ、召されるのです。――天へ」 その瞬間、言葉に代わってゲーニッツの口から吐き出されたのは彼自身の血であった。 ◆ ◆ ◆ (ですが、残念でなりません。物語の最後を…見れないとは…終幕です…) 自害する刹那、ゲーニッツの魂は何処かへと旅立った。 ◆ ◆ ◆ 天にまします我らの父よ、願わくは、み名を崇めさせたまえ み国を来らせたまえ み心の天になるごとく、地にもなさせたまえ 我らの日曜の糧を今日も与えたまえ、我らに罪を犯すものを、 我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ 我らをこころみにあわせあず、 悪より救いだしたまえ 国と力と栄光(さかえ)とは、限りなく汝のものものなればなり 「アーメン」 牧師が主の祈りを唱え終わる。 教会に設置された時計が礼拝の終わりを告げるように音を鳴らす。 ここは無宗教者が多い日本だからか、礼拝に来た信徒は十人にも満たず、時計の音がやけに大きく聞こえる。 教会のつくりは質素ながらも独特な西洋の雰囲気があり、牧師の後ろにそびえる十字架が妙に神々しい。 礼拝が終わると、信徒たちは長椅子から立ち上がり、 ある者は用事のために教会の出口へ向かい、ある者は感動のあまり余韻に浸り、ある者は聖書をもう一度開いた。 「ゲーニッツ先生」 信徒の一人が前に来て牧師に話しかけた。 敬虔な信徒であるようで、その瞳は輝いている。 牧師・ゲーニッツの説教に心を打たれたことが分かる。 「先ほどの説教、私の心にとても響くものがありました。もし時間がありましたらもっと詳しい話を聞かせていただきたいのですが…」 「もちろん、構いませんよ。立ち話もなんですから、控室にご案内しましょう」 ゲーニッツの手引きに信徒がついていく。 彼らを見て本格的に礼拝の終わりを感じたのか、釣られるように残った信徒達もあとに続き、礼拝堂には誰もいなくなった。 控室には膝丈くらいの広いテーブルに、それを挟んで対面する形で置かれている椅子。 ゲーニッツが「どうぞ、座って」という言葉に甘えて信徒は座った。 「さて、先ほどの説教の話ですが」 そう言いながらゲーニッツはテーブルに2つのコップと氷水が入ったピッチャーを置き、信徒に対面して座った。 それを見た信徒は慌てて「注ぎます!」とピッチャーを持ち、水でコップを満たそうとする。 「主が水をワインに変えた話を知っていますね?」 「ええ、主が『これがわたしの血である』と言って弟子に与えたんですよね」 信徒はどんな話をしてくれるのか期待に胸が膨らむあまり、 水をこぼす心配をよそに顔をゲーニッツに向ける。 ガ オ ン ! 「ええ、その通りです。――ほら、水がワインに変わっていますよ?」 「え?」 信徒がコップに目を戻すと、確かに水をコップに注いでいたはずなのにワインが入っている。 それにピッチャーで水を注いでいたはずなのにピッチャーが見つからない。それどころか手も―― 「あ…あ…あああ?」 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?」 現状を理解した途端、信徒は悲鳴を上げた。 信徒の両手がなくなっていたのだ。ワインに見えたそれは、両手の断面から溢れた信徒の血。 「ワ………ワインの正体は………本当に血だったァーーーーーしかもわたしの血でェ~~~~――」 その台詞を最後に、もう信徒の声は聞こえることはなかった。 言い終わったと思った時にはスデに頭部が消えていたからだ。 その様子を見届けたゲーニッツがふと視線を横にそらすと―― そこには、金のハート型アクセサリが特徴的な長身の男が立っていた。 彼はドアをノックして入ったわけではないし、最初から隠れていたわけでもない。 『現れた』のだ。 その男は信徒の死体に指を食い込ませると、死体がみるみる干からびていく。 原因は男に血を吸われているからである。それは同時に、男が吸血鬼であることも示している。 男の名はヴァニラ・アイス。サーヴァントで、クラスは「アサシン」にあたる。 「……なるほど、これが人間の血か。……力がみなぎってくる感じがする。 ……このような肉体をくださったDIO様はやはり素晴らしいお方だ」 「気が済みましたか、アサシン?」 ゲーニッツは別段驚きもせずに淡々と話す。丁寧な口調も変わらない。 「それにしても、困りますね。少しは慎重にその『クリーム』を使ってくれませんか」 「……私の勝手だ」 「勝手にされてはあなたの死に繋がることを忘れないでください。暗黒空間に飲み込まれれば、私とて無事ではないことはあなたも知っているはず」 「……フン」 アサシンは干からびた信徒の死体をスタンド『クリーム』の口に入れながら気だるげに答えた。 『クリーム』。『クリーム』の暗黒空間に飲み込まれた者は何もかもが粉みじんになって消えてしまう。 それはマスターであるゲーニッツも例外ではない。 マスターの近くにいなければならないというサーヴァントの特性上、 『クリーム』の能力は慎重に扱わなければならないのだ。 それゆえに、少しでも長い時間離れられるように、魂食いをする必要があった。 不定期に教会の控室に入ってくるNPCはもれなくアサシンの餌食となり、暗黒空間に飲み込まれるというわけである。 「……おい」 「何か質問でも?」 「貴様の聖杯にかける願いは何だ?」 それを聞いたゲーニッツは「ふむ」と唇に手を当てて、 「神を目覚めさせる…ですかね」 と短く答えた。 その神の覚醒とは、言うまでもなくオロチの覚醒を意味している。 三人の格闘家に敗れて自害しようとした時には残りの同志達に後を任せ、自らの物語は終わったものと思っていた。 が、聖杯戦争の舞台に立ったその時、ゲーニッツは再現された東京から尋常でないエネルギーを感じた。 聖杯を勝ち取れば、オロチを完全に覚醒させることができる。 あの時の自害はまだ起承転結の『承』でしかなかったことを確信したのだ。 「神の覚醒などと…馬鹿馬鹿しい上に短絡的な…」 「ほう?」 その答えに対し、アサシンは鼻を鳴らす。 「貴様にはその神の『最大の障害』はいなかったのか?」 障害……確かにいる。オロチを封印した忌まわしき三種の神器の子孫。神楽ちづる。草薙京。八神庵。 特に今もオロチの封印を護る神楽ちづるはまさに最大の障害であった。 「なるほど。アサシン、あなたの願いは『最大の障害の存在を抹消する』ことですね?それならばあなたにとっての神も『安心』を得られる…そう言いたいのですね?」 「DIO様は世界の中心となるにふさわしいお方だ。多少の障害は私が出るまでもない。そこらのスタンド使いが挑んだところで軽くあしらわれるだけだ」 すると突然、「だがッ!!」とアサシンが声を張り上げた。唇がピクピク蠢いており、殺意が満ち溢れるような形相で続ける。 「ジョースター…ジョースターの者共は違う!奴らはDIO様を脅かす『最大の障害』ッ!!聖杯の力をもってしても奴らを消さねばならんッ!!」 アサシンの聖杯にかける願い。それは忌まわしきジョースターの者共の抹殺。DIOに『安心』を捧げることだった。 その願いを叶えるためにも、邪魔する者は全員暗黒空間にばらまき、粉みじんにしなければならない。 ――このゲーニッツという男も。 界聖杯が叶えられる願いは一つだけ。ゲーニッツにも願いがあることが分かった以上、いつまでも放っておくわけにはいかない。 令呪がある分、今のところは向こうが有利だが――必ず願いを叶えてみせる。 DIO様への忠誠に誓って。 (そちらにも願いがありましたか…こちらには令呪がありますが、いつ裏切られてもおかしくはないと思うべきですね) 行動を共にするものを排除しようと考えているのは無論アサシンだけではない。 ゲーニッツもまた、オロチの完全なる覚醒のために聖杯を勝ち取らなければならない。 機を見てゲーニッツを消そうとしてくることも視野に入れておかねばならないが…やはりここは『協力』が必要だろう。 一時的な協力だが、やはりアサシンの宝具が味方にいるのならば心強い。 こちらもマスターといえど、『吹き荒ぶ風のゲーニッツ』の異名を持ち、同志からも一目置かれるくらいには実力がある。 ―――全ての参加者を排除する。 お互いの『最後の障害』はそれから考えればいい。 アサシンの望みを聞いたゲーニッツは立ち上がり、控室の窓を開ける。 その瞳は人のものではなく、蛇のように縦に割れていた。 「いい風が来ました。アサシン、お互いにとっての神のために―――聖杯を勝ち取ろうではありませんか」 【クラス】 アサシン 【真名】 ヴァニラ・アイス@ジョジョの奇妙な冒険 【パラメータ】 筋力B 耐久A+ 敏捷D 魔力D 幸運E 宝具EX 【属性】 混沌・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:- 自身の気配を消す能力。 宝具によって気配を断つため、このスキルには該当しない。 【保有スキル】 邪悪の加護:EX 邪悪の化身への忠誠に殉じた者のみが持つスキル。 加護とはいっても最高存在からの恩恵ではなく、自己の忠誠から生まれる精神・肉体の絶対性。 ランクが高すぎると、人格に異変をきたす。 EXともなると『バリバリと裂けるドス黒いクレバス』のような歪んだ精神になる。 戦闘続行:A 信仰の強さ。DIOに仇なす者を消すことへの執念でもある。 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の重傷を負ってなお戦闘可能。 また、吸血鬼スキルにより脳髄にダメージを追っても行動を続行できる。 吸血鬼:D 多くの伝承に存在する、生命の根源である血を糧とする不死者。 一度は死んだもののDIOの血により蘇生されたことで肉体が吸血鬼と化した。 しかし吸血鬼になって間もない状態の上、一人の生き血も啜らずに死亡したためランクは低い。 並外れた筋力に吸血、再生能力など人を超越した様々な異能力を持つが、 ランクが低いために使えるのは前の三つだけである。 代償として紫外線、特に太陽光に弱いという致命的な弱点も持つ。 【宝具】 『亜空の瘴気(クリーム)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 生命が持つ精神エネルギーが具現化した存在。所有者の意思で動かせるビジョン『スタンド』。 口から先はあらゆるものを『粉みじん』にする暗黒空間へと繋がっており、アサシン以外は入った瞬間に耐久値に関係なく消滅してしまう。 また『スタンドの口の中に入る→スタンドがスタンド自身を脚から順に飲み込む』といった手順で通常空間から姿を消し、 暗黒空間への入り口を球状に露出させて『触れるもの全てを消滅させる不可視の球体』になることもできる。 この状態で移動する際は臭いも音もなく色も完全に透明であり、 攻撃しようにもアサシン本体に届く前に攻撃が消滅してしまうため、相手は逃げる以外の一切の抵抗が出来ない。 アサシンはこの宝具を気配遮断スキルの代用としているが、 厳密には気配を遮断しているのではなく『この世から魂と肉体を別世界にうつしている状態』である。 そのため、『気配遮断を無効化する能力』ですら『亜空の瘴気』には無力である。 ただし、暗黒空間からは外の様子が見えず、攻撃の際に一切の衝撃・手ごたえが無い。 そのため、逐一顔を出して相手の位置を確認する必要がある。 あらゆるものを無差別に暗黒空間へ飲み込むという特性上、マスターをも飲み込む危険があるので細心の注意が必要。 【weapon】 宝具『亜空の瘴気』のスタンドビジョン スタンドで格闘戦を行うことが可能。 ステータスはサーヴァント換算で、 筋力B、耐久C、敏捷B相当。 暗黒空間に隠れて移動するときはこちらのパラメータが適用される。 【人物背景】 エジプトのDIOの館にて、ジョースター一行の前に立ち塞がった最強にして最後の刺客。 DIOに心からの忠誠を誓っており、自らの首を切断してDIOに血を捧げたほど。 この時、DIOの血で蘇生された時に身体が吸血鬼と化しており、それに本人は気づいていなかった。 普段は冷徹だが、DIOが関わると、 『砂で作られたDIOの像を壊させた』という理由で蹴りだけでイギーを殺してしまうほどに 激昂して普段以上の残忍さを見せる。 上記の凶悪なスタンド攻撃によりアヴドゥルを即死させ、イギーを蹴り殺したが、 最期はポルナレフに吸血鬼であることを看破され、日光を浴びて死亡した。 【サーヴァントとしての願い】 DIOの永遠の栄光。 ジョースターの血を引く者が生きていれば最優先で抹殺する。 【マスター】 ゲーニッツ@THE KING OF FIGHTERS 96 【マスターとしての願い】 オロチを完全に覚醒させ、人類を滅ぼす 【weapon】 己の肉体 【能力・技能】 オロチの力 「風」の力を操る。 ゲーニッツ含むオロチ四天王は、自然現象すらも自らの力で行使することができる特別な存在である。 任意の場所に竜巻を起こしたり、かまいたちを発生させて相手を切り裂くことができる。 オロチ八傑集は人類を滅ぼすべく行動を開始した1800年前の時点でその存在が確認されており、 それゆえにその能力の纏う神秘の位は非常に高く、生半可な対魔力では意味をなさない。 また、ゲーニッツは現代まで人類に紛れて力を蓄えてきたため、保有する魔力も常人とは比べ物にならない。 【人物背景】 「地球意思」と称されるオロチの血と力と意思を受け継ぐ者達の中でも特に優れる力を持つオロチ八傑集の一人であり、その中でも特に優れた力を持つオロチ四天王の一人。 「風」の力を操り、『吹きすさぶ風のゲーニッツ』の二つ名を持つ。 八傑集随一の実力者で、オロチ復活を目論む一族の実質的なリーダーだったと思われる。 他の八傑集も同様だが、人の形をした完全な人外で、はるか昔から転生を繰り返して現代まで生き延びてきた。 戦闘能力は若い頃からズバ抜けたものがあり、 オロチの力を奪おうとしたルガール・バーンシュタインと一戦交え、右目を奪って退けている。 そのやり方は極めて冷徹で、オロチ復活に非協力的だった八傑集の一人を、 その娘に宿るオロチ八傑集の力を暴走させることで両親を殺害させる。 その行動理念は全てオロチの意思によるものであり、普段のゲーニッツはそれほど残忍ではない。 職業は牧師。神父ではなく牧師である。 本編となるキング・オブ・ファイターズが開催される直前には、三種に神器の力を測るために草薙京に野試合を仕掛けて片手で圧倒した。 この時点で結束が不十分な三種の神器は脅威になり得ないと判断したゲーニッツは 封印の最後の護り手、ちづるを排除すべくキング・オブ・ファイターズの決勝戦会場を強襲するが、 優勝チームに敗れ自らの風の力を使い自害した。 【方針】 聖杯狙い。邪魔する者は消す。
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アサシンギルド内イベント情報 (賞金提供者・笑夢さん12000円・ギルマス2万円・ギンタ1万円の合計42000円)(資金に余裕のある方イベント資金提供宜しくお願いします) 正月イベント(合計4.2万円分カードコードプレゼント) 年明け前イベント 2014年12月28日より第一回アサシンギルド総選挙を行います。 各部門投票数1位の方には写真撮影にてセンターポジションと賞金3000円分のカードプレゼント 詳しくは特設ページにて 2日イベント 2015年1月2日24時間耐久イベント実施します 2日朝9時~3日9時まで行います 24時間完走者には3000分のカードプレゼント (GoogleかiTunesかは完走後教えてください完走者多数の場合は1500円となりますご了承ください) 3日イベント 3日はカードコード探しイベントと写真撮影会を実施します (カードコード探し)は17時開始でGoogleカードとiTunesカード1500円分のコードをグルチャで流します 最後の一文字をアルファベットa~z数字0~9の中から早い者勝ちで探し出し 1500円分ゲットしてください (賞金総額12000円) (写真撮影会)はハンター教会とシナリオラスト闇の民で撮影予定です撮影時間22時撮影予定 4日イベント 4日はクイズイベントを実施します クイズは17時から開催しますアニメや学問様々なジャンルから出題します 一番早く回答した人にポイント制で1ポイント加点されます 早く10ポイント先取した方に1500円分のカードプレゼント (賞金総額10000円) 場所はその日に空いているルームにするので予定はしませんグルチャで確認お願いします 正月のイベントは以上のイベントとなっていますみなさん参加のほど宜しくお願いします
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剣と魔法のログレス いにしえの女神 ワールド8 アサシンギルドホームページ履歴 お知らせ ※付は重要なお知らせです。 更新日付 お知らせ内容 2014-12-28 13 00 アサシンギルド総選挙の投票受付を開始致します。ふるってご参加ください。 2014-12-24 03 27 ※※※お待たせいたしました。メンバー一覧の緊急メンテナンス完了となります。※※※ 2014-12-24 01 10 ※※※ただいまよりメンバー一覧の緊急メンテナンスを開始致します。編集は少々お待ちください※※※ 2014-12-23 イベント攻略のページを追加しました。現在攻略データ作成中です。 2014-12-23 編集についてのページを追加しました。編集をされる前にご一読お願いいたします。 2014-12-22 アサシンギルドイベントを追加しました。ゲーム内で行う予定のグループイベントを掲載していきます。 2014-12-22 イベント情報を追加しました。公式サイトへのリンクとなっております。 2014-12-21 ※※※随時ページ作成中です。リンク切れや作りかけの情報がございますが、ご容赦を!※※※ 2014-12-21 ※※※剣と魔法のログレス いにしえの女神 ワールド8 グループ アサシンギルドホームページ開設です!どうぞよろしくお願いします!※※※ サイトについて アサシンギルド内の情報共有を目的としたサイトです。 せっかくなので色んな情報入れてます。お使いいただければ幸いです。 注意: 悪戯行為は絶対にしないでください。
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そして弄ぶ、狭いステージの上、操られながら上手く踊るの/踊らされてるのも随分前から分かっていて、それでも、それでも ▼ ▼ ▼ 「わざわざご足労いただき、感謝いたしますわ」 返事代わりに侮蔑を込めて鼻を鳴らし、壮年の魔術師は豪勢な椅子に座った少女を睨めつけるように見た。 そんな視線などまるで意に介していないかのように悠然と紅茶を口に運ぶ姿が、心底癪に障る。 「……ハナブサ・コンツェルンの令嬢ともあろうお方が、来客に椅子も勧めんのかね」 「あら、失礼。わたくし、幼い頃から体が弱いものですから。一人だけ腰掛ける非礼をお詫びしますわ」 魔術師のこめかみに、みしりと血管が浮いた。 挑発しているのか、それとも自分が特権階級たることに微塵も疑問を抱いていないのか、あるいは身の程知らずの無礼者か。 おそらくはその全てなのだろうと、魔術師は即座に結論付ける。 そうでなければ、このような馬鹿げた場所にわざわざ呼び出したりはしないだろう。 魔術師が招かれたのは、〈新宿〉で最も高価な宿泊施設であるハイアット・ホテルの一室である。 正確にはこの部屋だけでなくフロア全体を彼女が丸ごと借り上げて、此度の『聖杯戦争』の本拠地としているのだ。 その桁外れの財力こそが、彼女の背後に存在する「英財閥」の強大さを雄弁に物語っている。 ――『英純恋子(はなぶさ・すみれこ)』。 彼女もまた、男と同じくこの〈新宿〉の聖杯戦争のマスターなのだという。 ふざけた話だ。 恐らくこの〈新宿〉における英財閥は彼女の本来の世界にのバックボーンを再現する形で存在しているのだろうが、しかし彼女は魔術師ではない。 ただの資産家に過ぎない娘が、時計塔で名を挙げた自分と対等のように振る舞い、あまつさえ見下してすらいる。 聖杯に授けられた令呪によって運用できる僅かばかりの魔力では、使役できるサーヴァントもたかが知れていよう。 にも関わらずこの傲岸極まる振る舞い。体に染み付いた人間性とは、舞台を変えても変わらないものと見える。 「……随分と怖い顔をなさるのね。わたくしの提案した共闘のお誘い、お気に召しませんでして?」 「当然だ。どうやって私がマスターだと知ったのかは知らんが、年端もいかぬ小娘に預けてやる背中はないぞ」 「あなたを探り出したのはわたくしのサーヴァントですわ。もっとも、招待状はわたくしのアイデアですけど」 明確な対立の意思を込めた返事にもその慇懃無礼な表情を崩さずに、純恋子は楽しそうな口ぶりで言う。 探索に優れたサーヴァント。アサシンかキャスター、次点で機動力に優れたライダーやランサーか。 いずれも敵ではない、と壮年の魔術師は値踏みする。 なにしろ、自分のサーヴァントは最優と称されるセイバーのクラス。、 今この場で奇襲を受けたとして、切り抜けるだけなら何とでもなるという確信が男にはあった。 「そして、答えはNOということですわね。それは残念――というわけでもありませんわね」 「……どういう意味だ?」 「そのままの意味ですわ。このわたくしと共に勝ち残るには……貴方、随分とチンケでつまらない殿方ですもの」 今度こそ、感情の熱量が沸点を越えた。 男の口角が小刻みに震えながら釣り上がったが、それは笑みの形を作ったものではなかった。 屈辱。 その二文字が今の男の脳内から脊髄を通って四肢の隅々に至るまで駆け巡り、蒸気となって立ち上らんばかりとなっていた。 一流の魔術師を自負するこの自分をここまでコケにしたのだ。 もはや提案の破却だけでは収まらない。 身の程知らずの小娘には、断罪以外に取る道はあるまい! 「――セイバーッッッ!!!」 呼ぶ声を先読みしていたかのように、男の傍に戦闘態勢で実体化したのは絢爛たる鎧の剣士。 この距離ならば、三歩踏み込むだけで、その剣は小娘の首を跳ね飛ばすだろう。 さすがに純恋子も反応を示した。 しかし今更何を言おうが、男の怒りが収まることなどない。 「……本当に小さい男。もはやわたくしが手を下すまでもありませんわね――『アサシン』!」 「何がアサシンか! 我がしもべの剣、アサシンごときがどうこう出来るかァァ!!」 下劣なマスターには下劣な英霊。 暗殺者のクラスとは、身の程知らずの下僕に相応しい無様さだ。 男は手をかざした。 前進の合図。すなわち、攻撃の号令である。 「応ッ!!!」 セイバーが応えた。 そしてその言葉が音となって伝わるよりも早く、純恋子へと一歩を踏み込んだ。 一歩。 一歩を踏み込んだ。 三歩踏み込めば剣が届く距離で、セイバーは一歩だけ踏み込み、そこで止まった。 信じられないものを見るような目で、男は自らのサーヴァントを見た。 サーヴァントもまた男へと視線を送ろうとしたが、思うようにいかなかった。 眼球だけを動かして危険を知らせようとしていたが、首を回すわけにはいかず……回しようもなかった。 そこで男はようやく気づく。 虹だ。 七色の虹が鋭利な刃となって、セイバーの喉元を骨に達するまでに深く裂いていた。 壮年の魔術師は、その年季に相応しくないほどに取り乱した叫び声を上げた。 自身が無敵と信じた英霊の首元から溢れ出す鮮血はまるで現実味がなく、しかし紛れもなく現実そのものだった。 純恋子のアサシンの攻撃だというのか。しかしこの距離で三騎士相手に成功するはずがない。 気配遮断スキルは、攻撃時には大きく効果を減じる。セイバーならば即座に反応して切り捨てるはずだ。 こんなことが、あり得るはずがない――あり得るはずがない! 「貴様ァァァァァあぁァァァ!!」 半狂乱で放った呪詛魔術は、しかし純恋子までは届かず、幾重にも重なった虹の壁に阻まれる。 打つ手を失った男は、死にかけの魚のようにぱくぱくと口を動かした。 「……なん、で」 「なんでってそりゃあオジサン、あんたらが間抜けだったからじゃないの?」 「な、に」 「よっぽど自信あったのか知らないけどさ。でも現実は非情です、はい残念! 分かったらちゃちゃっと死んでよね」 憤死寸前の形相のまま、男は視線を自分の目の前へと動かした。 虹の輪を背負った、純恋子よりも更に若い少女である。 まだ十二、三歳ぐらいでありながら、誰もが目を奪われるほどに可憐な容姿をしている。 しかしその服装はサイバーチックな可愛らしいもので、まるで暗殺者というよりも、日本のアニメや漫画に出てくるような―― ――魔法少女。 それを認識する前に、虹の魔法少女の手刀が男の頚椎を意識ごとへし折った。 ▼ ▼ ▼ 英純恋子は紅茶を一口飲み、僅かに顔を顰めた。 人死になど見慣れた光景であるとはいえ、流石に死体の前で飲む紅茶が美味いわけでもない。 「まったく。人を呼んで処分しなければなりませんわね」 呟いて、下手人である己のサーヴァント――アサシンを見る。 素手で人間を絶命させた割には(暗殺者としては当然なのかも知れないが)さらさら気にしている素振りは見受けられない。 まだ、あのミョウジョウ学園『黒組』のクラスメート達のほうが人間味溢れる反応をしそうだ。 それが暗殺者としていいことなのかどうかは別として。 「――アサシン」 呼ぶと、サーヴァントの少女は振り返った。 同性の純恋子から見ても……いや同性だからこそか、はっと息を呑むほどに可愛らしい。 もっともその本性を見てしまっては、蝶よ花よと愛でるには少しばかり躊躇いがあるが。 アサシンのサーヴァント。真名は、虹の魔法少女『レイン・ポゥ』。 魔法少女にして、暗殺者(アサシン)。 純恋子は魔法少女アニメに夢中になるような歳ではないが、しかし暗殺業の魔法少女の存在に失望を感じなかったといえば嘘になる。 魔法少女といえば夢と希望、愛と勇気の、女の子の憧れとなるような存在だ。 しかしそんな魔法少女たちの世界に、暗殺者が必要とされているということは。 結局、魔法の国もまた、腐敗と癒着と私利私欲に溢れた、ドブのような匂いを放つ世界に過ぎなかったということ。 今も純恋子を取り巻く、醜い悪意の渦と同じように。 アサシンが、横たわる魔術師の死体をつま先で蹴って言う。 「一応、床が血で汚れないように気ぃ遣ったんだからさ。ちょっとは感謝してよね」 「……殺しのプロというのも、あながち嘘ではないようですわね」 「あ、今更そうやって疑っちゃうわけ? 多感な年頃だからそういうのはキズつくんですけど」 (嘘おっしゃいな) 白々しい言葉がよくもすらすらと出てくるものだと感心するが、これがレイン・ポゥという英霊の特性らしい。 彼女の真の武器は虹の魔法ではなく、抜群のコミュニケーション能力と演技力だということだ。 考えようによっては、人を欺いて出し抜くことに特化しているともいえる。 その最たるものが、先ほど見せた三騎士相手の奇襲だ。 条件付きで気配遮断スキルのランクダウンを無効化するスキルは、ある意味でアサシンの本質を表している。 「んで、こんなやり方でマスターの願いってのは叶うわけ?」 「わたくしの願いは、自らが女王として立つに相応しい存在であることの証明。 好敵手足り得ないようなマスターには、正々堂々たる決着を与える必要すらありませんわ」 「うわー、私が言うのもなんだけど性根がひん曲がってるわ。私を喚ぶ時点でろくな人間じゃないけど」 純恋子はぱちぱちと瞬きをした。 「あら、意外。自覚はあるんですのね」 「自覚なきゃこんな仕事やってられんっしょ」 「もっともな言い分ですわね」 そう言うと、アサシンはわざとらしくため息をついた。 「なんかマスターって、私の知ってるやつに似てるわ。いや知ってるっていうか、直接会ったことはないんだけど。 依頼主みたいな感じっていうか……とにかくなんとなくさ、私は特別!って素で考えてそうな感じがするんだよね」 「わたくしが特別なのは改めて言うまでもないでしょうに」 「はぁ……私をこき使ってくれた魔法少女様も、あんたみたいに性格悪い大金持ちのお嬢様だったりするのかな」 うんざりした顔のアサシンに、悠然たる笑みを浮かべたまま純恋子は呼びかける。 「その性格の悪いお嬢様へ、これから力を貸していただくことになるのだけれど。御覚悟はよろしくて?」 「ま、利害は一致してるからね。私も聖杯の力でもう一度人生やり直したいって気持ちはあるし。それに」 「それに?」 「今度は、もっと上手く立ち回って生きてやる。誰にも私をハメさせたりはしない」 ぞくりと、機械化されたはずの背筋が粟立つような錯覚を覚える視線。 まるで、生前誰かに陥れられたことがあり、それと純恋子を重ねているかのような。 まっすぐに向けられるその視線を持ち前の克己心で正面から受け止め、純恋子はあえて微笑んだ。 「……お互い、意図しないステージで踊らされた者同士。上手くやっていけると思いません?」 「どーだか。ま、あんたがスポンサーで私は雇われ。いつも通りやるだけか」 どこまでもドライな虹の魔法少女の生き様は、純恋子の生き方と幾度と無く交差しながら、しかしどこまでも相容れない。 君臨者を鼻で笑う彼女を、女王たらんとする自分が扱おうとするのは滑稽ですらある。 しかし、それもまた自分の戦い。 一ノ瀬晴のように他人の陰に隠れるのとは違う。サーヴァントを己の手足、その最強のパーツとしてこの聖杯戦争を戦い抜くのだ。 なにせ――彼女は、一度“魔王”を殺している。ゆえに、この〈新宿〉において殺せない敵はいない。 【クラス】 アサシン 【真名】 レイン・ポゥ@魔法少女育成計画Limited 【ステータス】 筋力C 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運B 宝具C 【属性】 中立・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:B 自身の気配を消す能力。 完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。 【固有スキル】 魔法少女:B+ 魔法少女である。ランクが高いほど高水準の魔法少女となる。 魔法少女は人間離れした戦闘能力と視覚聴覚を得、排泄や食事などの新陳代謝行為を一切行わなくて良くなる。 また、疲労の蓄積する速度が人間よりも遥かに遅く、長期の不眠不休にも耐えられるスタミナと常人離れしたメンタルを持つ。 更に、固有の魔法を1つ使える。アサシンの場合それは宝具となる。 アサシンは暗殺者として経験と鍛錬を積んでいるためランクが高いが、それでも上位には及ばない。 そしてアサシンは魔法少女の状態で呼び出されているため、このスキルの発動は阻害できない。 演技力:B 他者に好感を与えるキャラクターを演じ、友好な関係を築くことができるスキル。 アサシンはこのスキルを用いて他者と交流する場合、自身の属性を好きな組み合わせとして誤認させられる。 またアサシン本来の性格を知らない相手がアサシンの演技を見抜こうとする場合、成功ロールにマイナス修正が加わる。 人間観察:C 人々を観察し、理解する技術。 誰が誰にどのような感情を抱いているかを見抜き、把握した上で行動できる。 単体でもそれなりに有用だが、先述の演技力スキルとの組み合わせで真価を発揮するスキル。 魔王殺し:EX 生前のとある逸話により与えられた、虹の魔法少女の異名。 霊格が自分より高い、あるいは宝具を除く平均ステータスが自分より高い英霊に対してのみ発動するスキル。 このスキルが適応された不意討ちの一撃目に限り、気配遮断スキルのランク低下デメリットを無効化する。 【宝具】 『実体を持つ虹の橋を作り出せるよ』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:視界内 最大補足:10 レイン・ポゥの固有魔法にして象徴。 アサシンが念じた場所から反対側へと伸びていく虹の橋を作り出す。 虹の橋は厚さを持たないが、サーヴァントが踏みしめてもヒビひとつ入らない。幅は最大1メートル半、長さは視認範囲内なら無限遠。 また魔術によって生成されるものの、実体を持つため性質としては神秘を帯びた武器に近く、対魔力等のスキルの影響を受けない。 一見するとメルヘンチックな魔法だが、その実体は攻撃・防御・応用性に優れた凶悪な能力。 虹の縁はサーヴァントの肉体をやすやすと切り裂く鋭利な刃であり、橋として魔法少女の全力疾走に耐える強度は盾としても使える。 視認不可能な細さの虹を複数発生させ張り巡らせることで、触れたものを感知するセンサーにすることも可能である。 欠点は、視認範囲外の虹は徐々に崩れて消滅してしまうことと、攻撃するには「虹を伸ばして」「斬りつける」の二動作が必要であること。 正面切っての戦いでは決め手に欠けるうえ見切られる危険があるが、逆に奇襲にはこの上なく適した能力である。 【weapon】 戦闘手段として使用するのは宝具で作り出す虹の刃のみ。 もっとも、レイン・ポゥは素手でも並の魔法少女なら瀕死に追い込めるだけの格闘能力を持つ。 【人物背景】 魔法少女育成計画シリーズ三作目に登場する、虹の魔法少女。 変身前の名前は『三 香織(にのつぎ・かおり)』。中学一年生。社交的で友達の多い、明るい少女である。 魔法少女服はサイバーチックな意匠を持ち、背後に虹の輪を背負っている。 ある日魔法の国から来た妖精トコにより、香織は親友の酒己達子らと共に魔法少女へとスカウトされる。 悪い魔法使いに追われているというトコを助けるため、香織たち七人の新米魔法少女は協力を決意。 手にした力に戸惑いながらも、魔法少女レイン・ポゥは仲間と共にトコを狙って襲い来る敵の魔法少女たちとの戦いに見を投じていく。 ……もっとも、このあらすじは物語の一面ではあっても真実ではないのだが。 本来ならば英霊になり得る存在ではないはずだったが、『Limited』作中で起こしたとある事件により彼女の名は知れ渡ることとなる。 続編『JOKERS』に登場する魔法少女・袋井魔梨華など「虹の魔法少女」を知る者は多く、それが結果として彼女の英霊化に繋がった。 【サーヴァントとしての願い】 第二の生。 次はもうちょっと賢くやって、今度こそ楽しく生きる。 【マスター】 英純恋子@悪魔のリドル 【マスターとしての願い】 自らが真の女王であることを証明する。 【weapon】 サイボーグである自分自身。 【能力・技能】 全損した両手両足を含むほぼ全身をサイボーグ改造しており、特に義肢には戦闘用の改造を施している。 その強度は拳銃を握力だけで破壊し、壁を拳で破砕し、片手で人間をやすやすと投げ飛ばすことが可能なほど。 また指先にワイヤーを仕込んでいる他、腕全体を銃器アタッチメントに換装することも出来る。 【人物背景】 英財閥の令嬢。名前は「はなぶさ・すみれこ」と読む。 彼女の家は明治維新以降に急成長した家であり敵が多く、彼女も幼い頃より幾度と無く命を狙われた結果、四肢を失うほどの重傷を負っている。 それでも血の滲むほどの努力を重ねてリハビリを乗り越え、強化改造した義肢を武器に今まで生き抜いてきた。 そんな自分の存在に強烈な自負を持ち、家柄への誇りとも相まって特別扱いされないと気がすまないタイプ。 同じように命を狙われながらも生き延びてきた一ノ瀬晴には並々ならぬ対抗心を抱いている。 ミョウジョウ学園黒組に参加し晴への暗殺を表明した理由は、他人によって生かされている晴を倒して自分が真の女王であることを証明するためである。 そのため彼女自身は常人を越えた戦闘能力を持ちながらも暗殺者ではなく、晴への暗殺も半ば(一方的な)決闘のような形だった。 結果的に彼女は土壇場で驚異的な行動力を発揮した晴により、99階建てのビルの最上階から突き落とされ戦闘不能になる。 最終回では晴への対抗心を捨て穏やかな表情を浮かべていたが、この聖杯戦争への参戦時期はそれ以前であり、未だ敗北の記憶の抜け切らぬ状態である。 【方針】 聖杯狙い(聖杯そのものが目的ではないが)。 女王として焦ることなく優雅に勝利を得たいところだが、生粋の暗殺者であるアサシンとは見解の相違が生じている。 時系列順 Back 北上&アサシン Next 荒垣真次郎&アサシン 投下順 Back 北上&アサシン Next 荒垣真次郎&アサシン Character name Next→ 英純恋子 全ての人の魂の夜想曲 アサシン(レイン・ポゥ)